A: 「LL」とは、スウェーデン語の「Lättläst」(レットレースト)の略です。つまり「LLブック」とは、誰もが読書を楽しめるように工夫してつくられた、「やさしく読みやすい本」のことを指します。
A:外国にルーツのある方や、知的障害のある方、認知症のある高齢者をはじめ「やさしく読みやすい本」を必要としているすべての方を対象としています。
A:分かち書き(文章を単語ごとに分けて書くこと)にする、絵記号(ピクトグラム)をつける、「もし」などの仮定や抽象的な表現を避ける、時系列に沿うようにするなどの工夫をしています。
A:その本のテーマから想定される読者にとって読みやすくするため、表現も内容に合わせて変えるようにしています。写真のみで文章が無い本も有れば、50ページ以上で長い文章があるものもあります。ピクトグラムも必ずあるわけではなく、必要に応じて付けています。
A:JISの絵記号を使うこともありますが、無い物も多いため、新しく作ることもあります。また、同じ単語を示したピクトグラムがあっても、文脈によってはかえって混乱させてしまい、解りにくくなることもあるので、統一規格にするのは難しいと考えています。
A:LLブックと絵本では対象年齢が異なります。LLブックも、読みやすくするために絵や写真が入ることが多いですが、主に中学生以上を対象としています。仕事や趣味、恋愛など、絵本では扱うことの少ない、大人の読者の興味に合わせた内容の発行を予定しています。
A:埼玉福祉会の出版するLLブックは、下記の通販サイトから買うことができます。
<ブックカバーjp楽天店>https://item.rakuten.co.jp/bookcover/c/0000000640/
<ブックカバーjpYahoo!店>https://store.shopping.yahoo.co.jp/book-cover/lla5d6a5c3.html
<Amazon>https://www.amazon.co.jp/stores/page/741276AD-EFB9-4518-86FB-5283FB34D5B1
<サイフクオンライン(直営サイト)>https://www.bookcover.jp/shopbrand/ct925/
A:埼玉福祉会は社会福祉法人として、障害者が自らのことを自分で決められる、自己決定権を守るための環境づくりを行っており、その一環にLLブックの出版があります。LLブックなどを通じて知識を身につけ、障害者一人一人がスキルアップすることで、本人もより良く暮らすことができ、ひいては福祉予算の削減にもつながると考えています。
A:現状はLLブックの数が少ないので、混配では他の本に埋もれてしまい、探しにくくなってしまいます。コーナーを作って別置することをおすすめ致します。埼玉福祉会では、コーナーづくりに役立つパネルサインの無料配布も行っていますのでご覧ください。
A:障害者差別解消法では、国・地方公共団体(公立の図書館や学校を含む)において、「合理的配慮の提供義務」が課せられています。合理的配慮とは、「社会の中にあるバリアを取り除くことを求められたときに、過度な負担にならない範囲で対応すること」で、学校図書館にLLブックや大活字本、DAISY図書やオーディオブックを用意することも、その一つです。また、これらの資料の整備は、文科省の「学校図書館ガイドライン」でも推奨されています。